偏光子と液晶シャッター
2015-09-03
液晶シャッターは外部から印加される電圧によって光量を制御するデバイスです。主にカメラ、レーザーシャッター、マイクロスコープ等に応用されています。
偏光子は一定の方向に振動する光のみを透過させる光学的なフィルターですが、液晶シャッターは、一般に液晶セルが偏光軸を90°クロスさせた2枚の偏光子に挟まれている構造となっています。液晶の分子配列・配向(ねじれ構造/直列構造)を駆動電圧のオンオフによって制御することにより、出射側の偏光子で光を透過/遮断、即ちオンオフさせることができます。さらに、印加電圧を変調すれば、透過状態と遮断状態との間の状態をアナログ階調することが可能です。
液晶テレビも基本原理は同じです。光の3原色であるRGBのフィルターと上述の液晶シャッターとを組み合わせて一つの画素とし、縦横平面上に並べれば液晶カラーテレビとなります。液晶表示デバイスは、
デジタルカメラ、携帯電話、パソコン、電卓、家電の操作表示器等々、枚挙に暇が無いほどの多種多様な分野で使用されていますが、そこには必ず偏光子が使用されているのです。
←「偏光ビームスプリッタと用途例-その3 マイケルソン干渉計」前の記事へ 次の記事へ「偏光子と旋光計」→