偏光ビームスプリッタと用途例-その3 マイケルソン干渉計
2015-07-01
偏光ビームスプリッタは、光ピックアップ、半導体・液晶露光装置、レーザー干渉計、測量機、振動計、各種測定器などに使用されます。以下に、偏光ビームスプリッタの用途をマイケルソンレーザー干渉計を例にとってご紹介・ご説明します。
レーザー光のような規則正しい周期をもった光波を2つに分けた後再合成すると、干渉縞が現れます。干渉計とは、この干渉縞を解析して被検体の表面形状や透過波面形状を求める装置です。
下図はマイケルソン干渉計のイメージ図(構成例)ですが、例えばレーザー光のコヒレント長計測に利用することができます。2つあるミラーのうちの1つを参照光として固定し、もう1つのミラーを移動させながら干渉強度を観察すると、2つのミラーの光路長に差ができるに従って、干渉縞のコントラストがだんだん悪くなり、最後には干渉を起こさなくなります。干渉を起こさなくなるまでの距離をコヒレント長と呼びます。 逆に、波長が分かれば、ミラーの移動距離が精密に測定できます。これはレーザー測長で、距離・寸法の測定に使われています。
当社では、透過したp波、反射したs波がどちらも50dB以上の消光比を有するキューブ型ビームスプリッタ「Glapola-Cube」(グラポラキューブ)の開発に成功し、様々なお客様から干渉縞が良好になったとのご連絡をいただいております。ご希望の特性、用途に応じて素子をお選びいただけますので、どうぞお試しください。
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